2021.02.24

「コロナの不安」を相談しよう!

2021.02.24

「コロナの不安」を相談しよう!

●コロナ禍での介護を不安に思う声が後を絶たない
高齢者施設での新型コロナウイルスのクラスターやそこで働く人たちが限界に追い込まれているなど、不安を募らせるようなニュースをよく耳にします。そのため個別相談では「親が介護サービスを利用し続けていいのだろうか?」という相談が急増しています。

●まずはプロに相談を
 不安を口にする相談者さんたちに「ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談しましたか?」と聞くと、ほとんどが「いいえ」と答えます。「コロナ対応で忙しいのでは?」とおっしゃる方もいますが、地域包括支援センターはイベントなどが中止、ケアマネジャーも電話でケアプランを伝えるなど、以前より時間のある場合もあります。
 コロナ禍の今こそ、介護のプロと信頼関係を構築する絶好の機会。どうか、遠慮せずに「コロナ禍の不安」を相談してみましょう。

●可能な限り介護サービスを利用して!
私は相談者さんに、「コロナ禍でも、可能な限り介護サービスを利用継続してください」とお伝えしています。

【コロナ禍でも介護サービスを利用継続してほしい理由】
・距離感の近い家族の介護で要介護者の自立度が下がる
・家族だけの介護は想像以上に大変
・家族が倒れることもある

 その結果…
介護離職を選択せざるを得なくなるからです。

●コロナ禍でも介護事業者は…
 厚生労働省は4月24日に「全国の858の介護事業者が休業した」と発表。一方で政府の緊急事態宣言後の4月13日~19日の期間に、全国の通所系・短期入所系の事業者に対して行った調査で、「休業」をした施設は全国の施設に占める割合の1.13%(訪問系サービスへの調査では、全国51事業所が休業。これは訪問系の事業所の0.05%)。緊急事態宣言下でも、約99%はサービスを継続していたのです。

 要介護者は常にリスクと隣り合わせの生活をしています。そのリスクの1つにコロナが加わった、と考えていただけませんでしょうか。介護事業者の多くは、感染症対策などを講じて運営をしているのです。
 どうか、ケアマネジャーや介護サービスなど、介護のプロと一緒に不安と上手に付き合ながらコロナ禍を乗り越えてください。