2022.08.10
ケアマネジャーとの信頼関係構築~ケアマネジャーへの信頼は最適な介護につながる~
2022.08.10
ケアマネジャーは、一人ひとりに合った介護プランを提案したり、家族や利用者の相談にのったり、介護のパートナーとなってくれる存在です。ここで改めて、介護生活で非常に重要となる「ケアマネジャーとの信頼関係構築」についてお伝えします。
●デイサービスに行きたくない!
たとえば、要介護の母親が「デイサービスに行きたくない」と強く拒否した場合を考えてみましょう。原因はさまざまですが、この母親の場合は子どもに「介護施設に通う親」というふうに思われたくない気持ちの現れだったようです。
●家族だけで解決は困難
この問題を家族内で解決するのは困難です。なぜなら、本人の発言だけに振り回されてしまうと、原因にたどり着くことは難しいためです。デイサービスに行けばその場を楽しんでいるのに、拒否的発言をするのは新しいことを始めたストレスによる愚痴だったり、認知症の症状によって一時的に混乱していたりする可能性があります。行きたくないと言っている原因が何かを、できるだけ正確に知るためにも、「本人が行きたくないと言っているのだから諦めるしかない」と家族だけで判断するのではなく、まずはケアマネジャーに相談してみましょう。
●介護の困りごとはケアマネジャーに相談しよう
介護においての困りごとを、最初に相談すべき相手はケアマネジャーです。ケアマネジャーは、本人の生活に対する想いや介護の状態などを的確に捉えて、最適な介護プランを提案してくれます。困りごとではなくても、日々の出来事や些細なことも話しておくことで、より的確な提案をしてもらうことができます。
ケアマネジャーとのコミュニケーションが不足していると緊急事態が起きたとき、つい家族だけで抱え込んでしまい、仕事と介護の両立が困難になります。普段からケアマネジャーに相談し、何でも言いやすい信頼関係づくりをすることで、プロの力を借りながら、最善策を探ることができます。
●ケアマネジャーとの信頼関係構築のポイント
「そうは言っても、なにを話したらいいのか?」「忙しそうで些細なことを話すのは申し訳ない」と感じる方もいるでしょう。ケアマネジャーと信頼関係を構築していくポイントとしては、介護を受ける本人だけでなく、その家族の話もしましょう。家族の仕事の状況や体調面、子育ての状況など、一見すると関係ないように見えることでも、ケアマネジャーが家族にかかる介護負担を考える際に必要な情報です。また、困りごとだけではなく、日頃のなにげないことも含めて伝えることで、ケアマネジャー側も信頼されていると実感でき、良好な関係を築くことができます。
●ケアマネジャーは介護の司令塔
ケアマネジャーは介護に関わる全ての人をつなぎ、最適な介護プランを提案してくれる、いわば司令塔のような存在。司令塔に情報が集まっていないと、例えば、本人がデイサービスに行きたくないという発言の原因を探ることができず、問題の解決につなげることができません。家族がケアマネジャーを頼ることで、本人の想いに寄り添った、最適な介護に近づくことができるのです。